学習習い事

そろばんは何歳から始めるべき?脳への効果や疑問を解決

「そろばんっていつからは習うものなの?」
「私生活ではそろばんなんて使わないけど習うメリットについて知りたい?」

そろばんは、小さい子が始めるには難しく、何歳くらいから始めるのか疑問に思う保護者さんも多いのではないでしょうか。

そろばんは3歳ごろから始められる習い事です。通い始めるメリットが多く始めやすいのは小学校入学前後です。

自身も経験者で2人の子どももそろばん教室に通っている筆者が、年齢別のメリット・デメリットを紹介します。

年齢別・そろばんは何歳から始めるのがベスト?

「今の時代、電卓があるからそろばんなんていらないのでは?」と思われがちですが、そうではありません。そろばんは右脳(想像力や記憶力)と、左脳(計算と分析)をバランスよく鍛えられる習い事です。

ところが、そろばんが始められる年齢には個人差があります。

まずは、ひとりできちんと座っていれることが必須条件です。そして、そろばんをやりたいと思う気持ちがあることです。

正直、そろばんは楽しいだけの習い事ではないので、やりたいという気持ちがないと続けていくのが難しいでしょう。

子どもの特性によって、そろばんを始める最適な時期に差があるのはそのためです。

年齢別にメリット・デメリットを紹介します。

5~6歳ごろがベスト

そろばんを始めるのに、一番メリットが多くベストな時期は、5~6歳ごろです。具体的には年長さんのころをおすすめします。

そろばんの先生に聞いても、「5〜6歳がベスト」だと答える先生が一番多いです。実際小学校入学のタイミングで入会する子が多く見られます。

小学校入学前に、そろばんを習い始めるメリット・デメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • 学校で授業を受ける態度が身につく
  • 集中力・忍耐力が身につく
  • 右脳と左脳がバランスよく発達する
  • 算数への苦手意識がなくなる
  • 数の感覚がつきやすい年頃

小学校入学前にそろばんを始めることで、大きなメリットがあります。幼稚園や保育園に比べると、座って集中しなくてはいけない時間が増えるのが小学校です。

しかし、そろばんを習うことで一定時間座って集中する力がつきます。これは、小学校の授業を受ける練習になります。

5~6歳ごろは算数や計算への苦手意識もないので、始めるのにちょうどよい時期です。小学校の入学後には、宿題を集中して仕上げられたり、習い事と学校の両立もしやすくなったりします。

【デメリット】

  • 習い事への送迎が大変
  • ひっ算を苦手と感じる子も

ほかの習い事でもそうですが、就学前の子どもの場合、教室への送り迎えが必要です。1人で行き来できないため働いている保護者さんの場合、送迎が負担に感じることがあります。

また、この時期からそろばんを始めている子の場合、ひっ算をしなくても暗算で計算ができるようになります。

もちろんそれは素晴らしいことですが、「わざわざひっ算するなんて面倒くさい」「ひっ算って苦手」と感じる子も一定数いるようです。

3歳ごろから習い始めることも可能

3歳は、初めての習い事を検討するのにちょうどよい時期です。「できるだけ早い時期からそろばんを始めたい」という場合、3歳ごろからのスタートになります。

この時期にそろばんを始めるメリットとデメリットについて紹介します。

【メリット】

  • 右脳の成長するのにベストな時期
  • 高い記憶力と集中力が身に付く
  • 指先の動きが良くなる
  • 数への苦手意識が少ない

3歳ごろは、右脳が刺激を受けやすく活性化させるのに非常にいい時期です。数の概念が理解できるようになるのもこの時期からです。

一定の時間、集中して反復的に計算を行うので高い記憶力と集中力も身に付きます。そろばんの珠をはじくことで指先の器用さもアップします。

小学生になると宿題や学校の勉強で疲れてこれ以上勉強したくないと思う子もいるでしょう。しかし、3歳くらいの子であれば苦手意識もなく、楽しく勉強できる子も多いです。

【デメリット】

  • 未就学児を受け入れてくれない教室がある
  • 成長度合いや個性が大きく影響する
  • 自宅で練習させるのが大変

3歳児を受け入れている教室があれば、習わせることも可能です。そもそも未就学児は受け入れていない教室もあるので、個別に確認が必要です。

さらに、子どもの成長度合いや特性に大きな影響を受けます。じっと座っていることが難しく、先生の指示が聞けない場合はまだ少し時期が早いかもしれません。その場合はもう少し成長を待って習わせるようにしましょう。

習い始めは「できれば毎日自宅でも5分練習をしてほしい」といわれることがあります。まだひとりで練習できる年齢ではないので、宿題をさせるのが負担に感じる保護者さんも多いです。

小学校中学年もおすすめ

どの子も安定して力をつけられるようになる小学校中学年もそろばんを始めるのに適した時期です。

先生のいうことが理解できて、ひとりで自宅練習もできるようになる年頃です。

【メリット】

  • ある程度の足し算引き算ができる
  • そろばんの基本の考え方ができる
  • 上達が早くおもしろく感じる
  • 暗算など計算が早くなる

筆者の次女が小学校4年生からそろばんをはじめて2年弱で1級を取得しています。

次女だけではなく、とくに算数が得意という子でなくても、3・4級くらいまでは止まらずに進んでいけます。ほかの年齢に比べると、小学校中学年の上達スピードは圧倒的に早いです。

計算力が身につくのが自分でも分かるので、やっていて楽しいという実感が持てます。

【デメリット】

  • 算数に苦手意識があると進まない
  • 勉強系の習い事に難色を示す子もいる

小学校中学年くらいになると、「算数が苦手」「そろばんはしたくない」と習い事に難色を示す子もいます。

親がどれだけそろばんのメリットを伝えても、前向きに学ぶ姿勢がないと続けることは難しいでしょう。

そろばんを習うメリット

そろばんを習うメリットについて紹介します。

  • 右脳・左脳が活性化する
  • 集中力・記憶力・忍耐力が身につく
  • 計算が早くなる
  • イメージ思考が身につく
  • 指先の巧緻性が身につく
  • 受験や面接で有利になることも……

そろばんは、右脳と左脳がバランスよく発達するのが特徴です。そろばん経験者は分かると思いますが、「数字をそろばんの珠に変換(右脳)」しながら「計算する(左脳)」します。

分析や論理的思考をつかさどる左脳と、イメージや記憶力・想像力を働かせる右脳が同時に動いている状態です。

さらに、珠をはじくためには指先の器用さや巧緻性が身に付きます。30分間連続して問題に取り組むので、集中力や忍耐力も身に付きます。

そろばんを習うデメリット

そろばんを習うデメリットについて紹介します。

  • 効果を実感するまで時間がかかる
  • 検定試験の場所が遠い

「そろばん=頭がよくなる」というわけではないのです。

「計算が早くなった」「集中力がついた」と実感するまでには時間がかかります。

実際、そろばんを習っている子は3年以上通っている子が多く、中には中学生になっても学び続けている子もいます。短期間では級をとるのも難しいでしょう。

筆者の長女も2年生から中学1年生まで、部活と並行して通っていました。そろばんを習い始めるときは、長期で取り組む姿勢と気持ちが大切です。時間だけではなく、お月謝などの費用も積み重ねることになるので、負担に感じることもあるかもしれません。

また、3級以上に進級するためには、商工会議所または珠算連盟での受験が必要です。住んでいるところによっては検定試験の場所が遠く、受験をするのが大変という人もいるかもしれませんね。

そろばん教室に関する疑問・質問

そろばん教室に通いたいと思ったときによくある疑問や質問にお答えしましょう。

教材費や月謝など、費用はいくらくらいかかるの?

そろばん教室にもよりますが、お月謝は月4,000円から6,000円程度のところが多いです。お月謝と別に冷暖房費や教材代金などがかかることもあります。

教材費は各教室によって異なりますが、協会指定のプリントを使ってもそれほど高くありません。1冊500円程度で3か月は使用できます。補助教材としてプリントを印刷して配ってくれる教室もあります。

ほかの習い事に比べると比較的リーズナブルです。

そのほか商工会議所で行われる算盤検定を受験する場合、検定費用がかかります。受験する級によって費用は異なります。960円(4級)から2140円(1級)程度です。

そろばんを始める方法は?

そろばんを勉強したいと思ったら、下記の3つの方法があります。

  • 教室に通う
  • 学校の授業で習う
  • 自宅で教える

そろばんはそろばん教室に通うのがベストです。

また、小学校3年生でそろばんを習う機会があるので、そのときにある程度の練習ができます。

自宅で学ぶことも可能です。モチベーションを維持するのは難しいですが、動画で独学も不可能ではありません。

そろばんは大人になっても始められる?

そろばんは大人になってからでも始められます。

指と脳を同時に使うので「頭と指の体操」「認知症防止」としてもぴったりの習い事です。

体力も必要ないので、大人になっても始めたいときに始められるのが魅力です。実際、デイサービスなどでもそろばんを取り入れているところも増えています。

「そろばんは時代遅れ」って本当?

「電卓の時代にそろばんって時代遅れなんじゃ?」と思う人もいるかもしれませんがそれは間違いです。

そろばんは計算をするためだけの習い事ではありません。

手先の器用さが身につくことや、脳の発達や集中力、忍耐強さを育てるためにも有効な習い事です。

そろばんという計算機器は不要な時代ですが、習い事としてはかなりメリットが大きいです。

まとめ:そろばんは小学校入学前がいいものの、何歳からでも始められる習い事

そろばんは3歳ごろから大人になっても始められる習い事で、一番メリットを実感しやすい年齢は、小学校入学前です。

ただこの時期の子どもには成長の個人差があります。先生の話をきちんと聞けるか、座っていられるかというのも大きなポイントです。

しかし、3歳でも小学校入学時でもその時々でメリットの大きい習い事なので、やりたいと思ったらぜひチャレンジしてください。

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