子供に人気の習い事とは?嫌がる時の対処法も徹底解説
小学生と未就学児の男の子2人を育てるナナコです。
親であれば子供の能力や可能性を伸ばしてあげたい、と思うのは自然なこと。
子供が将来自立して生きていけるよう、親としてできるだけのサポートをしたいですよね。
そこで親ができるサポートの一つが習い事です。
今回は子供に人気の習い事や、習い事を選ぶうえでのポイント、子供が行くことを嫌がった時の対処法などをご紹介します。
習い事は早く始めた方が良いの?
子供の友達の親御さんが、「幼児教室へ通い始めた」「体操をならっている」と話しているのを聞くと、「うちの子にも早く何かはじめさせなければ・・・」と心配になりますよね。
実際のところ、習い事は早く始めた方がいいものなのでしょうか。
たしかに、ピアニストなどのプロの音楽家を目指す場合は、2歳、3歳で始める人が多いようです。
幼いうちに音楽を習わせる理由としては、音の聴き分けができるよう訓練し、体を楽器にあわせて成長させる必要があるからだそうです。
しかし、将来の職業としてではなく教養や趣味として習い事をさせるのであれば、話は別。
必ずしも幼い頃から始める必要はないでしょう。
親がやらせたい習い事があるなら始めてもいいですし、本人がやりたいと言いだしたタイミングで始めるのもいいですよね。
とはいえ、「他の子に後れをとって差をつけられるのが心配・・・」という気持ちもわかります。
他の家庭では習い事をどのくらいで始めさせているのかも気になります。
今回の記事をつくるにあたり、当社では0歳~12歳のお子さんをもつ親御さんへ習い事についてのアンケートを行いました。
「習い事を何歳から始めましたか?」というアンケートの結果をご紹介します。
習い事は何歳から始めた?
下のグラフは、習い事を何歳から始めたかを表したものです。
お子さんによっては複数の習い事をしている場合もあり、それぞれの開始年齢を答えていただきました。
アンケート結果によると、0歳~2歳から開始している子は少なめです。
3歳以降になると、習い事を始める子が一気に増えます。
5歳から始める子が最も多く、続いて6歳から始める子が多い結果になりました。
全体的には、小学校に入学する前から、習い事を始めているお子さんが多いという印象ですね(^ ^)
習い事の選び方は?
習い事にはたくさんの種類がありますが、一体どんな習い事を選んだらよいか悩んでしまいますよね。
そんな時は他の方の意見も参考にしてみてはいかがでしょうか。
アンケートでは、「なぜその習い事を選びましたか?」という質問に対して様々な回答をいただきました。
子供にできるようになって欲しい事や、伸ばして欲しい能力にあった習い事を選ぶ方が多くみられましたが、基本的に選び方は4つのパターンにわかれましたのでご紹介します。
パターン1 子供がやりたい習い事をさせる
1つ目は、子供が自分から「やりたい」と言い出したことを習うパターンです。
興味のあるものに取り組めば、子供も楽しくできますし、上達する可能性も高まりますよね。
具体的な声としては、
- テレビでサッカーの試合をみて、自分もやりたいと言いだした
- バンドリというアニメに影響を受けて、ドラムをはじめた
- 絵を描くのが好きだったので、本人が絵画教室へ行きたいと希望した
- 友達が通い始めた影響でダンスをならいたいと言った
などがあります。
テレビやアニメ、友達の影響を受けて「やりたい」と言い出したという回答が多いのが興味深いですね。
パターン2 子供が苦手なことを克服させるために習い事をさせる
2つ目は、子供が苦手なことを克服させるために習わせるパターンです。
圧倒的に多かった回答が、体が弱いのでスイミングをさせたという声です。
例としては、
- 喘息で体が弱かったので強くするため
- 風邪を引きやすかったので健康的になれるように
- 早産だった関係で体が弱く、喘息もちだったから
などがあります。
その他、子供が苦手なことをできるようにするために習わせる例として、
- 息子がクラスで最下位に近い通知表をもらってきたので、学習塾に通わせた
- 集中力にかけていたので、精神統一をさせるため習字をやらせた
という回答もありました。
パターン3 親が子供の頃に習っていて役に立った習い事をさせる
3つ目は、親が子供の頃に習っていて、役立ったと感じたため子供にも習わせるパターンです。
例えば、そろばんですが、習わせた人の中には、次のような回答がありました。
- 自分が過去に習っていて唯一役に立ったと思える習い事だったから
- 私生活の計算や算数でとても役立ったので
また、2歳からピアノを習っていたという人は、「ピアノを習っていたおかげで、音楽がとても得意で、他の楽器にも興味を持てた。成長するとピアノ以外にも歌、トランペットなどを経験したが、幼い頃からリズム感が身についていたので習得が早かった」という回答もありました。
パターン4 親が子供の頃に苦手だったことを克服できるように子供に習い事をさせる
4つ目は、親が子供の頃に苦労したので、我が子には同じような思いをさせたくないと習い事をさせるパターンです。
例えば、習字を選んだ理由として、
- 字が下手で、現在でも苦労している。娘には同じような苦労をさせたくない
- 子供のころ、字が下手だと友人からからかわれた経験があり、子供に同じような思いをさせたくない
などがありました。
その他には、
- 小学生の頃に泳げなくて苦労したので、子供には泳げるようにしてほしかったから水泳を選んだ
- 英語を書くのも話すのも苦手だったので、娘には英会話を習わせた
といった回答もみられました。
頭のいい子を育てるために大切な3つのこと
子供に頭のいい子になって欲しいと願う親御さんは多いでしょう。
頭のいい子とはどのような子供を指すのでしょうか?
テストで高得点を取れる子でしょうか?
もちろん試験で良い結果を出せることも大切だと思います。
でも頭のいい子というのはそれだけを指すのではないと言えますよね。
- 自分の意見をもっている
- 自分の好きなもの、嫌いなものをよく知っている
- 善悪の判断ができる
- 自分を信じる力がある
など生きるうえで必要な総合的な力を持っている子が頭のいい子だと思います。
頭のいい子=生きる力のある子と言いかえることができるかもしれません。
頭のいい子になるためには、様々な経験をすることが大切です。
ここからは、頭のいい子を育てるために親がしてあげられることをご紹介します。
子供が夢中になることを見つけること
親がしてあげられることは、まず子供をよく観察して夢中になっている対象を見つけることです。
子供がご飯の時間も忘れるほど没頭していることはありませんか。
もし、お子さんが絵を描くことに没頭していたら、
- 画用紙と色鉛筆をいつでも使えるように用意してあげる
- 色々な画材を与えてみる
- 絵画教室で絵を習わせる
- 美術館などへ連れて行き、絵画や美術品を見せる
など、絵を描いたり、美術にふれたりする環境を整えることが大切です。
ぜひ、お子さんが夢中になっていることが何かを見つけて、思う存分やらせてあげてください。
口を挟み過ぎないこと
子供が失敗したり、傷ついたりするのを見るのは親にとって辛いことです。
だからつい子供が失敗する前に「こうしてみたらどう?」と口を挟みたくなるもの。
でも時には失敗や挫折を経験させることも子供にとっては大切なことです。
例えば団体スポーツなど、勝負が決まる習い事の場合、試合に出られるのは、技術的に上手な子です。
もし我が子が練習しているのになかなか試合にでることができなかったら、子供にみじめな思いをさせたくないと思い、辞めさせたくなるかもしれません。
でも子供は悔しいからこそ、上手くなるためにはどうしたらいいかを考えて工夫するようになるのです。
頑張って練習しようとするかもしれません。
あるいは、頑張ってもかなわないこともあると幼いながらにわかるかもしれません。
表面的にはマイナスの経験でも、子供の心の成長にとっては大切です。
どうか親御さんは、子供が自分から言い出す前に「もう辞める?」と言わず、落ち込んでいる我が子を優しく見守ってあげてください。
安心感のある場所があること
子供は毎日学校や習い事で様々な体験をします。
楽しい経験もあれば、辛い経験もあるでしょう。
家庭は子供の傷ついた心を癒すための最も大切な場であると言えます。
自分を大切に思ってくれる人がいる、というだけで子供は安心でき、困難に立ち向かう力が生まれます。
外で傷ついても家に帰ればいつも通りのあたたかい家庭があるという安心感が子供にとってかけがえのないものになります。
子供が習い事に楽しさを感じるためには?
子供が習い事に楽しく取り組んでいる姿を見られることは、親としても嬉しいものです。
嫌々やるよりも、前向きに行った方が、上達も早くなりますからね。
では、子供が習い事を楽しいと思えるためにはどうしたらいいでしょうか?
元々興味があることを習う
1つめの方法は、元々子供の興味のあることを習う方法です。
我が家の小2の息子は最近プログラミング教室へ通い始めました。
本人が「やりたい!」といったことがきっかけです。
教材にはレゴとパソコンを使うのですが、息子はレゴもパソコンも大好き。
他の習い事へ行く時は、「行きたくない」と文句を言っていますが、プログラミング教室の日だけは心待ちにしています。
子供が興味のある習い事は、楽しめますよね。
肯定的な声がけをする
2つめは、親が子供に肯定的な声がけをすることで、習い事を楽しく取り組めるように働きかける方法です。
レッスンの様子を親が見ているのであれば、子供の成長した部分をみつけて褒めてあげましょう。
認められたと感じたら子供は、「もっと上手くやりたい」と積極的に取り組むようになります。
スイミングスクールを例にとってみましょう。
水泳は、泳力テストを設けている教室が多いです。
進級できると、本人のやる気につながりますが、必ずしも毎回、泳力テストに合格できるとは限りませんよね。
スイミングは、たとえテストに合格はしなくても、回を重ねるごとに絶対にうまくなっていくものです。
以前よりよくなっているところを親が具体的に褒めることが効果的です。
「前に比べて長く息をとめられるようになったね。」とか「バタ足をする時の膝が伸びるようになったね。」という具合です。
自分では進歩したかどうかが案外わかりにくいものですが、親が言葉にして認めることで子供のやる気につながります。
今の習い事の他にも好きなことを見つけるためには?
子供には無限の可能性があります。
たいていの親は、子供が好きなことを見つけて幸せになって欲しいと考えるものです。
では、今やっている習い事の他にも好きなことを見つけるためには、どうしたらいいのでしょうか?
それは、親が子供の好きなことをわかってあげること。
子供の会話や行動の中から、興味のありそうなことを引き出してあげることです。
例えば、電車に興味がありそうなら、図鑑を渡したり、実際に電車に乗って旅行をしたり、鉄道博物館へ連れて行ったりするのもいいですね。
食べ物に関心がありそうなら、一緒に料理を作ってもいいですし、友達を自宅へ呼んで料理を振舞っても楽しいですよね。
習い事以外にも、子供の好きなことを見つけることで能力を伸ばせます。
日常の様々な体験が子供の興味を引き出していくのです。
身近なもので構わないので、ぜひ、お子さんの好きなことをたくさん経験させてあげてください。
習い事を始める時にぶつかる悩み
習い事の数や親の負担、予算についても気になりますよね。
習い事をたくさんやらせても問題はないのでしょうか?
「ピアノを習わせたら絶対音感が身についた」「そろばんを習っていたおかげで、暗算が得意になった」といった体験談を聞くと、子供にあれもやらせたい、これもやらせたいと思ってしまいます。
そうこうしているうちに気がついたら、平日のほとんどを習い事に費やしていたという状況にもなりかねません。
ここからは、子供の習い事を始めさせたいと思った時にぶつかる悩みについて深く掘り下げていきます。
習い事が多すぎるのは問題なのか?
毎日のように習い事に通う子がいることを耳にすることがありますが、習い事が多すぎることは問題なのでしょうか。
本人が楽しんでいて、学校生活などに支障がないなら習い事が多くても全く問題はないでしょう。
実際に活動的な人というのは、大人にも子供にもいるものです。
あなたの周りには、いつも予定が詰まっていて忙しそうなのに生き生きとしている人はいませんか。
習い事が多くても本人が前向きに取り組めていて、親も負担に感じていないのであればやらせて構いません。
しかし、学生であれば教育の中心は学校です。
習い事が多いせいで、学校生活に支障がでるのは問題です。
毎日の習い事通いで疲れがたまり、学校の授業や宿題もおろそかになってしまうのはよくありませんよね。
「学校の授業なんてどうでもいい。」といえるのは、習い事で身につけた技能で生計を立てられるだけの将来の保証がある場合です。
とはいえ、そのような例はまれですよね。
一般的には、学校生活を問題なく送れていて、その上で習い事をさせるというスタイルが基本ではないでしょうか。
学校生活に支障のない範囲で習い事を楽しむのが、よいでしょう。
習い事が多いと親の負担もないか?
次は、親の負担についてです。
正直なところ、習い事をさせると親がサポートしなければならない場面は多くあります。
教室までの送迎や発表会の衣装作り、それに試合の場所が離れている場合は引率を任されることがあるかもしれません。
場合によっては、役員を引き受けなければならないこともあるでしょう。
習い事先からのお便りなどの内容を確認するだけでも、数が増えれば手間がかかるものです。
費用面でも負担が大きくなります。
習い事では、月謝以外にも交通費や用具代、発表会など様々な費用がかかります。
幼いうちに、たくさんの習い事をさせたために、大学へ入る頃になってから教育費が足りなくなるケースも中にはあるようです。
習い事をさせると、金銭的にも身体的にも親に負担がかかることは、覚悟しておいた方がいいでしょう。
とはいえ、子供の成長した姿を見られるのは、親として大きな喜びでもあります。
親も子も大きな負担になり過ぎない範囲で習い事を楽しんで欲しいですね。
習い事にお金をかけないと学力が下がってしまわないか?
子供の将来を考えると、偏差値の高い大学へ入れる学力を身につけてもらいたいと考える親御さんは多いでしょう。
実際に、小学校4年生以降になると塾や公文などに通う子供が増えていきます。
しかし、塾はけっこう費用がかかります。
それでも子供の成績を伸ばすためには、必ず塾などの習い事にたくさんのお金をかけなければならないのでしょうか?
確かに塾は、1人で勉強するだけでは得られないメリットがあります。
数多くのノウハウを持っている塾では、問題の効率的な解き方や、覚えておくべき内容をピンポイントで教えてくれるので、無駄のない学習ができます。
そして何より、塾へ行くと、あまり気が向かなくても机に座って勉強することになります。
強制的に勉強をする環境を与えられることで、自宅ではつい勉強をさぼってしまう子には効果的といえるでしょう。
さらに、塾では試験などがあり、順位や偏差値がでます。
ライバルが身近にいる状況も、子供の闘争心を引き出せます。
しかし、高額な塾へ入れば必ず成績が伸びるとは限りません。
塾へはただ通っているだけで、学校の授業や家庭学習をおろそかにしていたのでは、思うような結果は出せないでしょう。
逆に、塾に通わなくても、授業の予習、復習をしっかり行い、家庭学習も充実させれば実力はつきます。
今は比較的安価な通信講座などもあり、上手に利用すれば、自宅での学習でも効果をあげることができます。
ふだんは、比較的安価な通信教育を行って、ときどき大手塾が開く模擬試験を受けて自分の実力を試すという方法もあります。
もしくは、大手の塾はどうしても費用が高額になりがちですが、比較的安価な個人塾であれば費用をおさえつつ学力を伸ばすこともできます。
工夫次第でお金をかけなくても、学力を向上させることは可能なのではないでしょうか。
人気の習い事は何か?
昔からある定番の習い事といえば、ピアノやそろばんなどですね。
最近では、プログラミングなど目新しい習い事も耳にするようになりました。
では、実際に世間の人々は子供にどのような習い事をさせているのでしょうか?
人気の習い事について、解説します!
人気の習い事ランキング
数ある習い事ですが、人気のある習い事は何だと思いますか?
当社が行ったアンケート調査の結果をまとめると、人気の習い事ランキングは次のようになりました。
10位までをご紹介します!
1位 スイミング(24%)
2位 ピアノ(16%)
3位 英語(12%)
4位 書道・習字(10%)
5位 塾(7%)
6位 体操(6%)
7位 サッカー(6%)
8位 ダンス(5%)
9位 空手(2%)
10位 そろばん(2%)
人気の習い事ランクインの理由
1位は、スイミングでした。
0歳児からでも始められるところが特徴的です。
「子供が病弱なので、体を丈夫にするため」ということを理由にあげる人が多かったです。
スイミングは運動系の習い事ではありますが、サッカーなどの団体競技とは違い、自分のペースで進められるところも行いやすいポイントといえます。
アンケートでも、子供自身のペースで行えるから選んだという回答がありました。
2位は、昔から習い事として人気のあるピアノです。
ピアノを選んだ人の声を一部紹介します。
- 手先を動かすため脳の発達にいいから
- 自分自身が子供の頃に習っていて自分の子供にもさせたかったから
- ピアノを弾ける子の方が優秀な気がするから
- 手先を動かすので、頭の働きに効果があるから
親自身がピアノを習っていたので、同じように子供にも習わせる人が多いようです。
また、ピアノと脳の発達や学力の関係に期待する回答も多数ありました。
個人的には、ピアノは音楽の基礎を学べること、音楽の授業でも応用がきくこと、大きくなってから趣味に活かせるというメリットがあると思います。
3位は英語です。
英語を習わせた理由は
- 英会話は今後のグローバル社会に通用させるようにするため
- 2020年から学校で必修科目になるから
- 自宅でDVDなどを見て子供が英語に興味をもっていたから
- 海外へ行った時に役に立つから
などがありました。
これからの時代は、英語の能力は必須と考えている人が多いようです。
4位に習字、5位に塾、6位に体操、7位にサッカーと続きます。
これらの習い事は、実際に私の周りにも習っている人が多いなという印象を受けます。
以上、100名アンケートの結果でした!
ぜひ習い事選びの参考にしてみてくださいね(^ ^)
東大生・藝大生は子供の頃、何を習っていたのか?
東大や藝大に通う学生は、子供の頃どのような習い事をしていたのか気になりませんか?
書籍『頭のいい子が育つ習い事』(東大家庭教師友の会)では、東大生202名に習い事に関するアンケートを取りました。
東大生を対象に、「過去にしていた習い事は何か?」を調査したものです。
それによると、東大生が過去にしていた習い事のランキングは以下の通りです。
1位 水泳 65.8%
2位 ピアノ 56.4%
3位 英会話 32.2.%
4位 習字 25.7%
5位 サッカー 19.3%
いかがでしょう?
東大生だからといって何か特別な習い事をしているわけではなく、意外と定番の習い事が多いという印象を受けました。
では、藝大生はどうでしょうか?
藝大には2つの学部があります。
音楽学部と美術学部です。
音楽学部に関しては、幼い頃からピアノなどの音楽を本格的に習っている人が多くいるようです。
「親がピアノ教室の先生で、子供の頃からピアノの練習は長時間やらされた」と語る藝大生もいます。
藝大を目指す子供たちは、音楽を習うために、遠方から長い時間かけて有名な先生の下へ通うこともさほど珍しくはないのだとか。
一方で、美術学部の学生は、音楽学部へ通う学生ほどは特殊な習い事をしていたわけではなさそうです。
ただし、本物にふれる体験は大事かもしれません。
美術館、演劇、コンサートなどで本物の芸術に触れる機会は、美的感覚を刺激することにつながるからです。
工芸科の漆芸専攻の学生は、子供の頃に茶道をする母親の使う漆器を見て、美しいと感じた経験が進路に影響したと語っています。
習い事に限らず、自然体験など本物にふれる経験は大切と言えるでしょう。
子供の可能性を潰す親に共通する4つの特徴
子供に習い事をさせるのは、可能性を伸ばしてあげたいと考えているからですよね。
でも、気をつけてください!
親の対応を間違ってしまうと、かえって子供に悪影響を及ぼすこともあります。
次は、子供の可能性を潰してしまう親の特徴を解説します。
友達や兄弟などと比較する親
あなたは、自分の子供を友達や兄弟と比較してしまうことはありませんか?
「なんで○○ちゃんみたいに上手にできないの?」、「お兄ちゃんはできていたのにあなたはだめね。」などと言ってはいませんか?
子供は他の子と比較されて嬉しいはずはありませんよね。
やる気を引き出そうと思っていても、比較するような言葉をかけると、子供は自信を失うだけです。
親が、他の子と比べるような発言はしないように気をつけましょう。
負けたり、上手くいかなかったりした時に責める親
スポーツの試合や勝負事などの場合、勝ち負けがつきものです。
試合では勝つ時もあれば負ける時もありますが、負けた時こそ親の対応は重要です。
「なんで負けたの?」「あの時こうしていればよかったじゃない?」「努力が足りないせいだ」と子供を責めるのはNGです。
技術的な指導は先生にお任せしましょう。
なにより、負けて悔しいのは子供自身のはずです。
期待した結果が出せなかった時には、「残念だったけど、〇〇は良かったね。」と良かったところを褒め、「次は頑張ろうね」と励ますようにしましょう。
子供の前で先生の悪口を言う親
たまに子供の前で、先生に文句を言う親を見かけます。
しかし、先生に批判的なことを言うと、子供が困ってしまうのでやめましょう。
親と先生の間で子供が板ばさみになり、誰を信頼していいのかわからなくなってしまいます。
先生を信用しなくなると、子供は素直に教えてもらおうという気にならず、上達もしません。
多少不満があったとしても目をつぶり、子供の前で悪口を言うのは控えましょう。
どうしても相性が悪いという時には、別の教室を探した方が良いでしょう。
あまりにも無関心で教室へ預けっぱなしの親
子供に「とりあえず習い事をさせていれば安心」とばかりに、教室へ預けっぱなしの親もみかけます。
子供がどのようなことをやっているのか、たまには本人に聞いて親自身も関心を持つことが大切です。
時には、子供の教室での様子を先生に聞いてみるといいでしょう。
家庭でできる練習はないか、子供へどのような声がけをしたらいいかなどのアドバイスをもらえるかもしれませんよ。
嫌がる時の対処方法や対策は?
子供が習い事へ行くことを嫌がる時には、どのように対処したらいいか悩みますよね。
「簡単に辞めさせてしまうと、将来踏ん張りのきかない人間になってしまうのでは・・・」と心配になってしまう人もいるかもしれません。
続いて、子供が習い事を嫌がった時に親がとるべき行動について、ご説明します。
親が子供をよく観察する
嫌がっていると一口に言っても、どのくらいの度合いなのかを観察します。
大泣きして引っ張っても「行かない」と抵抗しているのか?それとも、ただ何となく面倒に感じている様子なのか?子供の嫌がり方によっても、対処の仕方が変わってきます。
子供の普段の様子と比較して、親が「この嫌がり方は普通ではないな」と思うなら辞めさせるかどうかも検討しましょう。
ただなんとなく行き渋っているのであれば、理由を聞いてみることも必要です。
親は理解を示しながらも、習い事を続けるように励ましてみましょう。
それでも行き渋る場合は、一度思い切ってお休みさせる方法も有効かもしれません。
時間をおくと案外、子供の方から「行く」と言いだすこともあります。
行きたくない理由は何かを聞いてみる
子供が言葉を話せる年齢であれば、行きたくない理由は何かを聞いてみましょう。
- 試合に出してもらえないのが悲しい
- 放課後友達と遊べないのが辛い
- 先生が怖い
- 習い事を少しも楽しめない
など、色々な理由がでてくるでしょう。
親御さんから見て、技術的な問題であれば、上手くなるためにどのような練習をしたらいいかを先生に聞いてみるのもオススメです。
普段の実力を知っている先生であれば、その子に何が足りないかはよくわかっているはずです。
場合によっては、親が練習に付き合ってサポートすることもできますよね。
そもそも教室が楽しくないのであれば、すでに習い事から興味がなくなっているのかもしれません。
「楽しめるように工夫をしても、やっぱり興味がない・・・」ということもあるでしょう。
いさぎよく今の習い事は辞めて、新たな活動にチャレンジする方向でも悪くはないと思います。
習い事に何を期待しているかを考える
子供が習い事を嫌がった時は、そもそも子供にその習い事をさせる目的は何なのか?今一度考えてみてください。
- 楽しむため?
- 技能を身につけたいから?
- 仲間を作るため?
習い事の目的と嫌だという気持ちのバランスを考えてみてください。
目的と気持ちのバランスについて、私の体験談を紹介させてください。
私が中学3年生の時に転校し、転校先の地域で学習塾へ通うことにした時の話です。
塾のクラスの生徒は新しく来た私に冷たく当たり、無視をするなど嫌な行為をくり返しました。
私は、塾へ行くのが苦痛で仕方がなくなり、母親に「意地悪をされるから塾へ行きたくない。」と伝えたところ、母親はこう言ったのです。
「あなたは勉強をしに行っている。今、塾を辞めて独学で志望校へ入るだけの自信はあるのか?」と。
つまり塾へ行く目的は、「学力を向上させるためであって、友人を作りにいくためではない。」ということです。
結局「勉強をしにいくのだから、彼女たちのことは気にしないようにしよう。」と自分に言い聞かせつつ、塾へ通い続けました。
そうして、なんとか志望校へ合格することができたのです。
私が弱音を吐いた時に、母親が塾を辞めさせていたら、もしかしたら不合格だったかもしれません。
ここで言いたいのは、「子供がいじめられていても無理に塾に通わせるのがいい」ということではありません。
親はその時の状況や子供の性格を見極めて、続けさせるのか辞めさせるのかを判断した方がいいということです。
恐らく、私の性格や状況を見抜いて母親は私に厳しくしたのではないかと思います。
まとめ
いかがでしたか?
子育てを一段落した方が、「子供たちにいろいろ習い事をさせたけれど、あまり役に立たなかったわ」と、笑いながら話をされることがあります。
このように習い事というのは、やったからといって必ずしも期待通りになるとは限りません。
あまり効果がなかったとガッカリする場合もあるでしょう。
しかし、習い事を通して様々な経験を積み、子どもたちは人として成長していくのではないでしょうか。
学校での授業と違って習い事は自由に選択できるのが最大のメリットです。
子ども自身が興味・関心ある事から始めてもいいですし、親御さんが自身の経験から勧めてみるのもよいでしょう。
ただ、あくまでも主役は子ども自身。
大切なお子さまがのびのびと習い事に打ち込めるよう、親御さんは関心を寄せるようにしてあげて下さい。
ぜひ、今回ご紹介した内容を参考に親子ともども楽しみながら習い事に取り組んでみてくださいね(^ ^)