赤ちゃんに英語を教える方法&習い事とは?早期英語教育を解説
子育て中のママ・パパなら一度は考える、子どもへの英語教育。
子どもの習い事人気ランキングでも、英会話教室が常に上位に入っており、赤ちゃんから英語教育をスタートする人も増えています。
「ウチも赤ちゃんからスタートしたい!」とは思っていても、具体的に何から始めたら良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は元英会話教室カウンセラーであり、現役で1歳・5歳を子育て中のママが、赤ちゃんに英語を教える方法や早期英語教育についてお話しします。
自宅ですぐに実践できる方法も多いので、ぜひ参考にしてくださいね。
英語教育は赤ちゃんには早すぎる?
そもそも英語教育は何歳から始めるのが一番効果的なのでしょうか。
言葉もわからない赤ちゃんには早すぎるのでは?と思う方もいらっしゃると思います。
でも実は0〜1、2歳はいわゆる「英語耳」を育てるのに一番適していると言われる時期。
英語耳とは、英語の発音やイントネーションを自然に聞き取れる力のことを言い、英語でのコミュニケーションの要となる力として近年注目されています。
0〜2歳前くらいまでの子どもは耳がとてもよく、大人にはむずかしい英語のLとRの音の違いも聞き分けられると言われています。
この力は年齢とともに落ちていきますので、耳が良いこの時期にいかに英語にふれる環境を整えてあげるかがポイント。
赤ちゃんの時期は、むしろ英語教育にメリットがいっぱいの時期なんです。
日本語に悪影響?早期英語教育のメリット・デメリットとは
あまりに小さいうちから英語教育を始めることに不安を感じる親も多く、カウンセラー時代には多くの相談を受けました。
その中でもよく聞かれたのが「混乱して日本語の習得に影響が出てしまわないか?」という点です。
ここでは早期英語教育のメリット・デメリットについて、実際に子どもたちを見て感じた点も踏まえてご紹介します。
メリット
(1)ナチュラルな発音が身につく
早期英語教育の最大のメリットは、やはり英語の音やリズムが自然に身につけられるという点。
そもそも日本語と英語では音の周波数が異なるため、英語を正確に聞き取ることは日本人にとって非常にハードルが高いことなんです。
しかし0歳〜2歳くらいまでの子なら、この英語特有の周波数を聞き取ることができます。
実際カウンセラー時代にも、まだ日本語も話し始めたばかりの子どもの発音がネイティブのようで、驚いた経験があります。
またカタカナ単語(トマト・バナナなど)を先に身につけていると、例えば「tomato」と言う時にどうしても日本語の発音になってしまうという子も多いようです。
日本語が完全に定着する前だからこそ、子どもも無理なくナチュラルな発音を身につけることができます。
(2)英語に抵抗がなくなる
2020年には小学校での英語学習も本格化し、子どもが英語を学ぶ時間も多くなってきます。
小さいうちから英語に親しみ、英語への抵抗をなくしておけば小学校での英語学習にもスムーズに入っていけるでしょう。
英語に対して良いイメージを作ってあげることで、子どもが英語をより好きになり、今後積極的に取り組むきっかけづくりになれば良いですよね。
約10年続く英語学習を楽しく続けていけるよう、サポートをしてあげましょう。
(3)見た目や言葉の違いを「当たり前」に受け入れる
国際化が進んだとは言っても、日本にいるとまだまだ外国人と触れ合う機会は少ないですよね。
特に小学校に上がるまでは、外国人と話したこともないという子が結構多いんです。
当たり前のことですが、世界には日本人とは髪の色や目の色、話し方や文化が違う様々な人がいます。
小さいうちから英語学習をすることで、海外に興味を持ったり、自分とは違う人を受け入れる土台作りをすることができます。
実際4歳〜5歳くらいの子は外国人と初めて会うと固まったり隠れてしまうケースも多いですが、0歳〜2歳くらいまでの子だと特に「外国人」を意識している様子は見られません。
偏見を持たないというよりも「当たり前」に受け入れる姿勢を育てていってあげると良いですよね。
デメリット
(1)英語が嫌いになってしまう子も
親が張り切りすぎたり、「1日〇〇分は英語の時間を作る!」などとルールにとらわれすぎてしまうと子どもに負担になる場合があるので注意が必要です。
せっかく小さい頃から英語教育をスタートしても、子どもが英語を嫌いになってしまっては本末転倒。
英語に対して一度ネガティブなイメージを持ってしまうと、その後興味を持たせるのが難しくなってしまいます。
あくまで「楽しく」をモットーに、子どもの様子を見て進めるようにしましょう。
(2)親の負担が大きい
特に赤ちゃんへの英語教育は親が主体となって全て行う必要があるので、どうしても親御さんに負担がかかりがち。
また英語はすぐに身につくものではないので、ある程度継続していく忍耐力も必要となります。
働きながら子育てをする親御さんも多い中、英語教育の時間を作るのが負担になってしまう場合も。
子どもだけではなく、親も無理をしないで続けられるかどうかを見極めるようにしましょう。
(3)言葉の混乱が起こる可能性
0歳〜5歳の時期は、日本語をどんどん吸収する時期でもあります。
母国語が未発達なこの時期に英語教育ばかりに力を入れてしまうと、日本語の表現力や語彙力に支障が出てしまうことも。
私自身が帰国子女でまさに幼児期を英語漬けで過ごしましたので、やはり帰国後は「日本語が変!」とお友達から言われることがよくありました。
ただ日本にいる限りは、テレビや音楽、毎日の会話まで英語にする「英語漬け」の生活を送らせない限り、あまり心配する必要はないと思います。
母国語の良さも親がしっかりと伝えてあげられるよう、意識して幅広い表現で言葉がけができると良いですよね。
赤ちゃんと英語を学ぼう!大事にしたい4つのポイント
親子でコミュニケーションを取りながら学ぶ
英語を学ぶ時間は、親も子どもと一緒に積極的に参加するようにしましょう。
親が自ら英語を楽しむ姿を見れば、子どもは英語を学ぶ時間が好きになってくれるハズです。
ポイントは実際にコミュニケーションを取りながら学ぶこと。
例えば、「Here you are」とおもちゃを渡し、返してくれたら「Thank you」など、カンタンなやり取りから始めてみましょう。
表情とジェスチャーでオーバーな表現をするのが、赤ちゃんに英語を教えるときのコツです。
子どもはパパ・ママとコミュニケーションを取るのが大好きなので、そこにうまく英語を組み込むようにすると効果的ですよ。
継続して行えるものをチョイスする
英語教育のポイントはとにかく継続すること。
せっかく英語を学んでも、すぐに辞めてしまっては身につきません。
英語教育を始める時は、子供に負担にならないか?子供が興味を持てそうか?などのポイントを確認し、続けられるものをチョイスすることが大切です。
また、英語教育の方法によっては費用がかかるものもあるので、長期的に考えて負担がないかを見極めるようにしましょう。
母国語を大切に!日本語の表現力も育てよう
早期英語教育のデメリットでもお話ししましたが、母国語の良さをしっかりと伝え、正しい日本語が身につけられるようサポートをしてあげましょう。
英語教育を重視しすぎて日本語の語彙力や表現力がおろそかになると、子ども自身もコミュニケーションに苦手意識が芽生えてしまいます。
実際に我が家でも実践していますが、絵本を読む時間を作ると、普段使わない表現にもふれる機会ができてオススメです。
結果を求めすぎない
これは早期英語教育を始める親御さんには最も気をつけて頂きたいポイント。
親としてはどうしても単語数が増えるなど目に見える結果を期待してしまいますが、これは子どもにプレッシャーとなってしまうことも。
また期待をしすぎることで親も英語を教える際にイライラしてしまいがちです。
形に見える結果にこだわりすぎず、まずは楽しい時間を過ごせているかどうかを一番に考えましょう。
赤ちゃんに効果的に英語を教える方法6選
音楽や歌を聞き流し
一番カンタンに始められて親御さんの負担も少ないので、まず気軽に英語教育をスタートしたいという方にオススメの方法です。
赤ちゃんのうちはとにかく英語を聞いて耳を慣らし、冒頭でもお伝えした「英語耳」を作ることが最も重要。
聞き流しなら、日常生活の中で自然に英語にふれる機会が増やせます。
数字やABC、食べ物や生き物の歌など、子どもにピッタリの楽しい歌がたくさんありますので、ぜひ探して見てくださいね。
またもし親御さんが好きな洋楽などがあれば、ぜひそちらを流して一緒に楽しむようにしましょう。
英語絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせは、絵と言葉をリンクさせることで単語や表現が印象に残りやすい学習方法です。
赤ちゃんでも、ママやパパがいつもと違う言葉を話していることをしっかりと認識しています。
読み聞かせをしてあげると、口元を興味深そうにじっと見つめる子も多いです。
指差しができるようになっている子は、一緒に指を差しながら絵本に登場する動物や景色を英語にしてみましょう。
親子の触れ合いの時間にもなるのでぜひ取り入れてみてくださいね。
おもちゃなどで興味を持たせる
おもちゃは気軽に楽しく英語を取り入れられるので、こちらも英語教育をこれから始めたい方にオススメ。
しっかりと商品を選べば本格的に英語が学べるものもあってあなどれません。
オススメは本とセットになったタッチペンタイプのものや、ボタンを押すと絵の名前を英語で教えてくれるようなタイプ。
「りんご」=appleではなく、「赤くて丸い果物」=appleになるように、イメージと単語をリンクできるようなものが理想的です。
長男が赤ちゃんの時期にこのタイプのおもちゃをもらいましたが、日本語を話し始めた頃からカンタンな英単語を真似し出していました。
英語教材の活用
最近は様々な英語教材が販売されており、通信教育や、本屋さんでもCD・DVDつきの教材を気軽に見つけることができます。
ここでは教材を細かく紹介することはしませんが、選ぶ際は効果よりも子供が興味を持ってくれるかどうかが大事なポイント。
元々好きなキャラクターがあれば、それが出てくるものを選ぶと良いでしょう。
赤ちゃんの場合、まず教材に目を向けさせることが大変なケースも多いので、とにかく子どもの気をひけるものがオススメです。
ただ一部の教材は費用負担が大きいものもあります。
子供の場合すぐにあきてしまうこともあるので、購入前に慎重に判断をするようにしましょう。
アプリを使って手軽に学ぶ
英語教育アプリは0歳から使えるものや小学生向けなど、無料でダウンロードできるものもたくさん出ています。
内容も英語の歌が流れたり、童話を英語で読み聞かせてくれるものなど様々。
カラフルな映像や可愛い音に思わず夢中になる赤ちゃんも多いようです。
赤ちゃんにはまだむずかしいですが、ゲーム感覚で遊びながら学べるものもあるので、お金がかからずに長く使える点がうれしいですよね。
ただ赤ちゃんの場合は、音よりも刺激の強い画面に目が行きがちなので、外出先などで補助的に使うのがオススメです。
赤ちゃん向けの英語教室に通う
多くの英語教室が0歳児からのレッスンに対応しており、赤ちゃんからレッスンを受ける人も増えています。
レッスンは親子で参加するのが基本で、多くの場合5〜10人のグループで行われます。
歌ったり踊ったり、ゲームをしながら進めて行くので、子どもが英語を思いっきり楽しむ環境が整っているのが最大のポイント。
せっかく通うのであれば、外国人講師のレッスンを受けるのがオススメです。
日本人講師の方が子どもが安心するという方もいますが、特に赤ちゃんの時期は、子ども自身が相手に「外国人」という意識を持っていません。
それよりも、ネイティブの発音やイントネーションを聞かせてあげるメリットの方が大きいのではないでしょうか。
また英語教室は、英語教育に興味を持つ他のパパ・ママと情報交換をする場にもなっています。
自宅で英語教育をする自信がないという方は一度体験レッスンなどに参加してみてはいかがでしょうか?
1日にどのくらいやれば良い?時間がなくても大丈夫!
こちらもカウンセラー時代に親御さんによくされた質問ですが、英語の時間は1日5分からでも良いんです。
わずかでも日常の中に英語にふれる時間を作り、それを継続することが大切。
一日で30分やるよりも、毎日5分を意識しましょう。
ただノルマになってしまうと親子ともに負担になりますので、体調が悪い時や時間がない時はお休みするようにしてください。
細く長く続けていけるペースを親子で見つけられると良いですよね。
赤ちゃんに英語をアウトプットさせる方法とは?
語学を習得するにはインプット(聞く・読む)だけでなく、アウトプット(話す)の機会を持つことが重要だと言われています。
とはいえ、まだ日本語も話せない赤ちゃんにアウトプットをさせるのはなかなかむずかしいので、基本的にはパパ・ママがアウトプットをする姿を見せるようにしましょう。
英語での歌や読み聞かせ、言葉がけを続けていくと、音の真似から始まり、徐々に赤ちゃんも言葉をアウトプットするようになってきます。
赤ちゃんがハッキリと発音するまでにはもちろん時間がかかりますが、初めて英単語を言ってくれた時は感動するハズですよ。
まとめ
今回は早期英語教育のメリット・デメリットから、赤ちゃんの英語教育の具体的な方法やポイントまでをご紹介しました。
赤ちゃんは大人が想像する以上の記憶力と吸収力を持っています。
言葉の発達が目覚ましいこの時期に、英語にふれる機会をたくさん作ってあげられると良いですよね。
大事なのは親子でコミュニケーションを取りながら英語を楽しみ、それを続けて行くことです。
ぜひ子供の様子を見ながら、また夫婦で相談しながら家族に合った方法を見つけてみてくださいね。